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花粉症は市販薬と病院でもらう薬では効き目が違うの?
花粉症は近眼と同じように強い弱いのレベルがあります。市販薬は誰にでも平均的に効くように配合されていますのでレベルが合わないことが多く、効かなかったり逆に眠くなったりします。当院はアレルギーのレベル検査を実施出来ますので、個人に合うお薬をお出しできます。
また、痛みがほとんどなく十数秒でできるラジオ波をすると、眠気の強い強力な薬しか効かない患者さんも眠気が少ない弱い薬で大丈夫になることも多いです。(→ラジオ波治療)
他に舌下免疫療法という体質改善できる治療もあります。(→舌下免疫療法)
うちの子はよそで中耳炎と言われました。くせに(習慣性)にならないか心配です。
中耳炎は2種類あります。
一つは風邪をひいたあと鼻やのどからの炎症が耳にくる急性中耳炎。これは鼓膜が赤く腫れたりして痛みが伴います。この場合抗生剤の内服や点耳で炎症を鎮めれば、くせにならずすぐに良くなります。
もう一つは鼓膜の内側に水が貯まる滲出性中耳炎。これがくせになりやすい中耳炎です。原因は2つあり、アレルギー性鼻炎によるもの(アレルギー性鼻炎の治療必要になります)と、小児の鼻の奥にあるアデノイドという組織が肥大して、耳から鼻の奥につながっている細い耳管を塞ぐことで起こるものがあります(自然に消退する7才くらいまでかかります、場合によってはアデノイドの手術が必要)。
当院はアデノイドや扁桃肥大に伴う小児のいびきも専門ですから、中耳炎や子供のいびきが心配ならお任せください。
子供の風邪は小児科と耳鼻科どちらにかかったらよいでしょうか。
耳痛、鼻水、のど痛、咳などは耳鼻科の得意とするところです。
高熱のみ、吐き気を伴うひどい頭痛(髄膜炎の可能性)、長引く激しい咳(喘息や気管支肺炎の可能性)や下痢嘔吐の消化器症状を伴う風邪などは小児科さんがよいでしょう。
いびきの原因は?
鼻の入り口から声を出す声帯までの空気の通り道を上気道といいます。その上気道で睡眠中に異常な騒音が出るのが、いびきです。眠ると全身の筋肉がゆるみますが、のどの筋肉も緊張が無くなり、振動しやすくなります。特にのどちんこ(口蓋垂)とその上の軟口蓋といわれる部分の振動が多いいびき音の出る場所です。また、舌の付け根の部分はあおむけに寝ていると、重力によってのどを狭くする方向に沈み込んでしまいます。最近の話題では、地上では重症のいびきをかいている宇宙飛行士も宇宙の無重力状態ではいびきは出なくなるという報告もあります。アレルギー性鼻炎や花粉症、ちくのう症(副鼻腔炎)、鼻曲がり(鼻中隔弯曲症)や肥厚性鼻炎、まれには鼻やのどにできた腫瘍などがあると、鼻粘膜が腫れて鼻の中が狭くなりいびきが出やすくなります。鼻粘膜の腫れはカゼの繰り返しや副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎などによる慢性的な刺激が原因となって、生まれてすぐから何年間にも渡って徐々に進行するため、鼻づまり(鼻閉)傾向があることに本人も気づかないで過ごしている方もおられます。そのような方では、起きて活動しているときは鼻が詰まっていなくても、眠ってしまうと交感神経の緊張が解けて副交感神経が優位になって鼻の粘膜はより一層はれてきます。鼻づまりの傾向がある人は、いつの間にか口で呼吸を補う習慣ができています。そして、起きている間だけでなく睡眠中も口を開けて呼吸するので、本人も知らないうちにいびきがでていることになります。
いびきの症状は?
「睡眠時無呼吸症」という睡眠中に息を止めてしまうような人におこる「病的ないびき」ではない場合を「単純いびき症」といいます。単純いびき症は健康な人でもおこるもので、本人には何も自覚症状はありません。眠っているときにいびきがでることで、ベットパートナーの睡眠を妨げるため迷惑がかかってしまいます。特に女性の場合には、人には相談できず、大きな悩みとなって私どものような耳鼻咽喉科クリニックに治療を求めて来院されることになります。また、単純いびき症も常習的にいびきをかいていると口蓋垂が振動することで肥大して、病的ないびきに移行することがあるといわれています。睡眠時無呼吸症の目立つ症状は昼間の居眠りです。危険を伴う作業を行う方や集中力を必要とする職業の方では社会的問題を引き起こすことが大きな問題となります。
大きないびきをかきやすいタイプは?
- 口蓋垂が太くて長い人。
- 口蓋垂から左右の扁桃まで続く粘膜のひだ(口蓋弓)が幅広く、幕が垂れ下がっているように見える人。
- 扁桃腺(口蓋扁桃)の大きい人ものどが狭くなりいびきが出ます。
- 舌が大きく、厚く盛り上がったように見える人。
- 太っている人はたいてい舌も厚くなって、のども狭くなり、いびきの出やすい典型的なタイプです。
- 口をあーんと開けたとき、のどの奥が見えにくい人も、舌が厚く盛り上がっており、いびきが出やすい。
- 下あごが小さかったり、幅が狭くて後ろへ引っ込んでいる人は舌がのどへ落ちこみ、いびきが出ます。
- 内蔵肥満の人は首の回りについた脂肪がのどを狭くして、より一層いびきをかきやすくなります。
いびきの予防・対策法は?(1)
肥満の人は時間がかかりますが減量がまず必要です。減量だけでいびきの改善が得られることはよく経験されることです。標準体重の方でも、皮下脂肪の多い、いわゆる内臓肥満の人は運動をして全身の筋肉を鍛えるのがよいとされます。軽いいびきがよく出る方のいびきの予防法としては、健全な生活を心がけ、適度な運動で筋力をつけ、体重をコントロールすることがおすすめです。しかし、運動療法は目に見えてすぐに効果が出るものでもなく、健康のためにはもちろん良いことですが、いびきの抑止作用としては可能性は低いです。就寝前のアルコールや過食を控えましょう。お酒を飲み過ぎたり、食べ過ぎたりすると、普段は何ともない人でもいびきをかきます。精神安定剤、睡眠薬の常用ものどの緊張を弱くしていびきを誘発します。健全な社会生活を送っている方では無縁のことかもしれませんが、不規則な日常生活の方では生活習慣そのものの見直しも必要です。あおむけに寝るといびきはでやすいので、横向き(側臥位)で眠る工夫をしましょう。また、上体をあげて寝るようにするとよいでしょう。ベッドなら頭の方の胸部にタオルを入れて高くします。医療介護用に使われるリクライニングベッドも便利です。枕の高さや形状を工夫しましょう。市販のものにもいろいろな工夫がなされたものがでていますので、利用されると良いでしょう。抱き枕も横を向いて眠るのに適しています。
いびきの予防・対策法は?(2)
鼻が悪い人は耳鼻咽喉科で治療を受けましょう。副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などで鼻が詰まったり鼻の分泌物が多いといびきは出やすくなりますから、お薬での治療を受けてください。鼻粘膜の腫脹はレーザー手術や高周波電気凝固やラジオ波凝固治療などの比較的簡単な外来治療で改善させることもできます。鼻中隔彎曲症のひどい方では鼻中隔の矯正手術が、肥厚性鼻炎に対しては下鼻甲介骨の整形手術が有効です。口を開けて寝る習慣のある方は鼻呼吸に障害があることが多く、やはり耳鼻咽喉科で診断を受けてください。治療によって鼻で楽に呼吸ができるようになったら、長い間の習慣はすぐには直せるものではありませんが、口を閉じるためのテープなどが市販されていますので使用してみるのもよいでしょう。鼻呼吸に障害がない状態でもいびきがでているときには、歯科・口腔外科的な治療が有効な場合もあります。マウスピースを睡眠中に装着し、舌の付け根が沈み込まないようにすることでいびきが出なくなります。うまく適合できる方では手術的治療を行わなくて済みます。睡眠時に無呼吸の起きる方やひどいいびきの方は、当院で睡眠時の呼吸状態を調べる検査を受けていただくこともおすすめです。
耳鼻咽喉科でのいびきの治療は?(1)
いびき治療の現状は、当たり前ですが耳鼻咽喉科的アプローチが主体です。鼻咽腔の内視鏡ファイバースコープ所見やレントゲン所見などの診察から鼻呼吸に問題があれば、まず鼻の治療を優先します。鼻の治療だけでも、いびきが軽快されている方が多いことをご説明して、まず鼻の通気度をよくするための薬での保存的治療と、外来での下鼻甲介骨レーザー手術やそれで不足であれば高周波電気凝固治療などを行います。最近ではCoblatorやCelonというラジオ波凝固装置で下鼻甲介骨粘膜を収縮させる治療が良い影響を与えます。周りの方だけの意見だけでなく、患者さまたちにはご自身でも治療前後の睡眠中の状態を録音やアプリで確認していただきます。その改善度を見て、私と看護師が十分に患者さまの意向を聞き、そのまま鼻の保存的治療やレーザー治療などを継続して経過をみてゆくのか、のどを広げるために扁桃肥大の方では扁桃のラジオ波凝固治療や軟口蓋のcoblation治療をすすめてゆくのがよいかを決定します。また、睡眠時無呼吸の症状がある方は当院で睡眠検査sleep studyを受けていただきます。
耳鼻咽喉科でのいびきの治療は?(2)
肥満傾向で、のどが狭く、睡眠時無呼吸の症状がひどい方は、手術単独でいびきが解消することはほとんどありません。肥満傾向でいろいろな合併症がある方の手術的治療は高いリスクを伴いますから、慎重におこなう必要があります。時間がかかっても減量をおこない、ひどい睡眠時呼吸障害に対してはCPAPなどの内科的治療で経過をみます。いびきの手術は、若い痩せた女性がよく改善するように思います。つまりそれが単純いびき症の本質と関係しているようです。肥満の方は呼吸抵抗が大きくいびきの原因になります。歳を取ると咽頭の筋肉の緊張が緩くなって粘膜が振動しやすくなり、いびきが出ます。男性は呼吸する力も強いのでいびきが起こるとその音量も大きくなります。男性肥満者は咽頭粘膜周囲の脂肪も多く、相対的に咽頭が狭くなり、呼吸抵抗が大きくなっていびきが出ます。若い女性のいびきの悩みは大きいものですが、幸いなことに改善しやすいと言えます。軽症の単純いびき症の方は、鼻や扁桃のラジオ派治療で改善しやすいことが多いです。
問題視されている、睡眠時無呼吸症の原因は?
無呼吸というのは、10秒以上呼吸が停止していることを言います。睡眠時無呼吸症候群とは、その無呼吸が睡眠7時間中に30回以上ある場合か、睡眠1時間中に5回以上ある場合です。睡眠時無呼吸症候群では、無呼吸になっていないときはいびきがほとんど起こり、無呼吸といびきを繰り返します。そうであれば、睡眠時無呼吸症候群の原因もいびきの原因と変わることはありません。中枢性といって脳に障害があるケースもありますが、多いものではなく、ほとんどが閉塞性といって上気道が何らかの原因で狭くなるために起こります。上気道が狭くなる原因は、いびきの原因と同じです。原因は一つと言うことは少なく、多くの要因が関係していますが、肥満が原因です。鼻の病気による鼻づまり、扁桃肥大、舌根肥大、顎の骨の異常、小児ではアデノイドなどの病気が上気道を狭くします。睡眠中の体位や過度のアルコールと食べ過ぎが、ますます状況を悪化させます。
睡眠時無呼吸症の治療法は?
治療はそれらの原因を取り除くことですが、どれもなかなかやっかいです。生活習慣の見直しが重要ですが、そう簡単にできるものではありません。肥満の解消は誰もが試みたいことですが、患者さま自身の自覚の低さもあって、容易にはできません。手術は鼻づまり、扁桃肥大、アデノイドに対しての手術がよく行われます。肥大した舌根の一部切除や、顎の骨の矯正手術も試みられますが、一般的に多く行われているものではありません。そもそも呼吸状態が悪い方での気道とその周辺構造をいじる手術ですから、手術は非リスクが高いものとなります。健康を改善するために命を落とすようなことにでもなれば、本末転倒です。睡眠時無呼吸症候群かもしれないと思われたら、下記の自己診断テストでチェックしてみましょう。10項目の質問に3つ以上当てはまった方は、睡眠時無呼吸症候群の疑いがあります。かかりつけ医にご相談の上、睡眠呼吸障害医療施設での確定診断を受けることをお薦めします。診断には終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)が必要です。この検査は一泊入院をし、睡眠と呼吸の状態を調べます。この検査結果に基づき、病院では病状に適した治療方針を決定します。(1)昼間いつも眠い (2)いくら寝ても眠い (3)朝の目覚めがすっきりしない (4)朝起きると頭が痛い (5)居眠りをよくする (6)記憶力・集中力が落ちてきた (7)夜間、何度か目を覚ます (8)夜間、何回もトイレに行く (9)いびきがうるさいと言われる (10)精神的に不安定になる